『雲棲袾宏の研究』臨済 黄檗 絶版希少本！ 平田 精耕・荒木 見悟(著) 大蔵出版1985年初版 Ａ５判 函入 全222頁 現代の中国語学の考察を取り入れ、随所に新旧解釈の相違を指摘。多年の輪読会の成果を生かし、原意を捉えた意欲的な現代語訳。ルビ多用。訓読表記に意を用い、訓読文の読み易さを図る。豊富な索引は、多目的活用が可能。 『碧巌集』法系図付き。 ※雲棲袾宏は『瑜伽焔口科範』（瑜伽集要焔口施食）の編著者である。天台、華厳、浄土、律を臨済禅と併修する。特に、施餓鬼や放生の中国後期密教次第で知られ、広く勧めた功績は大きい。結果、来日した隠元禅師の黄檗宗創立に大きな影響を与えた。 この書は、そういう雲棲袾宏の伝記と著作を明らかにしようとするもので、訓読や難解な語句には読み仮名を付け、現代語をたくさん使ってある。また、従来の定説と、新たな研究による新事実を対比し、問題点の理解を工夫した、まことに貴重な黄檗宗祖師伝研究書である。 年代の割にコンディション良好。函や小口に少スレ、少ヤケあるも、読解に影響なし。本紙印刷明瞭！